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新生PUFFIN、再設計が最終段階へ

フヂエンオリジナル電動スクーター「PUFFIN」の再設計が、ようやく最終段階に近づいてきました。実は、今回の設計は4回目となり、これまでに3つの案が採用を見送りとなっています。表には出していませんでしたが、設計作業そのものは止まっていませんでした。

最初のPUFFINは、2022年にクラウドファンディングを通じて発表しました。当時、商品企画やデザインには自信を持っており、社内でも多くの議論を重ねて作り上げた製品でした。しかし、結果は厳しいもので、受注はごくわずかにとどまりました。世間からの評価は想像以上に薄くて、当初の想定とは大きくかけ離れたものでした。

PUFFINは社内での生産を前提として準備を進めていましたが、受注がほぼゼロという状況により、設備と人員の負担が重くなり資金繰りは急激に悪化しました。一時は事業の継続が困難な状態に陥り、実質的には倒産に近い状況でした。「万事休す、もうだめかもしれんな」と思ったことも複数回。でも、私自身が経営を諦めなかったことで、なんとか事業を継続することができましたが、当時は個人資産を投じて社員の給与を支払うような日々が続いていました。

その後、PUFFINの開発はいったん停止し、事業の軸足を受託開発に移しました。モビリティ開発関連を中心に、さまざまな車両設計を請け負い、少しずつ経営を立て直してきました。昨期からはわずかではありますが黒字化も達成し、止まっていたPUFFINの開発を再始動させる判断に至りました。 (毎月数百万の現金が垂れ流しの大赤字状態から、黒字転換するまでの経緯は、経営者として数字のとらえ方、原価計算、合理的な経営について、などなど様々に勉強になりました。以前よりずっと賢くなった気がします。)

今回のPUFFINは、これまでに蓄積してきた設計的な知見と、新たな発想を取り入れた内容となっています。とくに、リーン&ステア方式のサスペンションは、長年取り組んできたテーマであり、その中でも今回の構造は最も完成度の高いものになりつつあります。

従来の3輪や4輪のリーンモビリティでは、「転倒しやすい」「操作が難しい」といった課題が残っており、2輪に対する優位性が明確とは言えませんでした。今回開発しているPUFFINは、4輪でありながらも、2輪のような直感的な操作感と一体感、そして4輪ならではの安定性と高い限界性能を両立することを目指しています。

車体にはCFRP(炭素繊維強化プラスチック)を採用し、軽量かつ高剛性な構造を実現しています。また、折りたたみ機構も備えており、一般的な乗用車にも積載可能です。

この夏から試作機の製作に着手する予定です。秋には試作1号車が完成する見込みです。 なお、量産するかどうか、また販売方法についてはまだ決まっておりません。 正直なところ、電動キックボードの需要は一巡して、すでに成長市場ではないと思います。しかも、中国製の製品が激安で流通しているので、それらと競争するのも不毛です。 また、法改正で小型パーソナルモビリティが社会に受け入れらるようになるかな?と期待していましたが、どうもソレも不発のようです。だから、今さっき完成した新型PUFFINの設計も、私の中で「今までで最高だ!」と思っていますが、それが市場で受け入れらるかは全く期待していません。

少なくとも以前ご注文いただいた方々には、きちんとした製品としてお届けしたいと考えています。再設計には時間がかかりましたが、それだけに内容には納得のいく仕上がりになってきています。 ようやく、スタート地点に戻ってきたという実感があります。この

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先、どうなるかは分かりませんが、ちゃんとお約束した方にはお渡しするところまでは頑張ります。

 
 
 

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